安易な相続放棄は危険?メリット・デメリットを解説
相続放棄とは、被相続人の財産に関する一切の権利と義務を引き継がないことを、家庭裁判所に申述する手続きです。
本記事では、相続放棄のメリットと、安易な相続放棄が危険といわれる理由やデメリットもあわせて解説します。
相続放棄のメリット
相続放棄の最大のメリットは、被相続人の借金や未払い金などのマイナスの財産を引き継がずに済む点にあります。
相続では、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も引き継ぐことになるため、負債が多い場合には相続放棄が有効な手段となります。
また、相続放棄をすることで原則として遺産分割協議に参加する必要がなくなるため、家族間の争いや複雑な手続きに巻き込まれるリスクを回避できる点もメリットの1つです。
安易な相続放棄が危険な理由とデメリット
相続放棄にはメリットがある一方で、安易に決断することで思わぬ不利益を招くリスクもあります。
以下では、相続放棄のデメリットと危険な理由を3つ解説します。
プラスの財産もすべて失う
相続放棄をした場合、借金などのマイナスの財産だけでなく、不動産や預貯金などのプラスの財産も一切受け取れなくなります。
財産全体の内訳を把握しないまま相続放棄を決断すると、本来受け取れたはずの財産を失うリスクがあります。
相続放棄を検討する際は、被相続人の財産と負債の全体像を正確に把握したうえで判断することが大切です。
原則として撤回ができない
相続放棄は、家庭裁判所に申述して受理された時点で効力が生じ、原則として撤回ができません。
後からプラスの財産の存在が判明しても取り戻す手段がなく、安易な判断が取り返しのつかない結果につながる点が危険です。
また、相続放棄ができる期間は相続の開始を知った時から原則3か月以内と定められており、期限を過ぎると相続放棄自体ができなくなります。
次順位の相続人に影響が及ぶ
相続放棄をすると、その人は初めから相続人でなかったものとみなされ、結果として次順位の相続人が相続人となる場合があります。
たとえば、被相続人の子どもが全員相続放棄をした場合、相続権は第2順位の父母や祖父母へと移ります。
相続放棄をする前に、次順位の相続人となる親族への連絡や説明を行っておかないと、家族関係のトラブルにもなりかねません。
まとめ
本記事では、安易な相続放棄が危険な理由とメリット・デメリットを解説しました。
相続放棄にはメリットがある一方、プラスの財産を失ったり、次順位の相続人に影響が及んだりするデメリットもあります。
親族から相続放棄を求められた場合でも、安易に応じず、まずは弁護士に相談したうえで慎重に判断されることをおすすめします。