相続人でなくても遺産をもらえる権利はある?
相続が発生したとき、法定相続人ではないけれども、被相続人から財産を譲り受けることはできるのでしょうか。
この記事では、相続人ではない人が遺産をもらう権利を得る方法である遺贈について解説いたします。
相続人でなくても遺産をもらえる権利はある?
相続人ではない人が遺産をもらう権利を得るには2つの方法があります。
その方法が、遺贈と特別寄与分です。
遺贈とは、被相続人が遺言書を作成し、特定の人物に財産を無償で与える意思表示をすることです。
この特定の人物は、法定相続人である必要はありません。
友人や内縁の配偶者、あるいは世話になった法人や団体など、誰でも財産を受け取ることができます。
特別寄与分とは、法定相続人でない人が被相続人に対して扶養義務を超えて貢献し、その結果被相続人の財産の増加に繋がった場合、遺産の一部を受け取ることが出来る権利です。
遺贈
遺贈には、主に包括遺贈と特定遺贈の2種類があります。
包括遺贈とは、遺言者が、自身の財産すべて、または財産の全体に対する割合を指定して遺贈することです。
この場合、遺贈を受けた者(受遺者)は、借金などのマイナスの財産も指定された割合に応じて承継する義務が生じます。
一方、特定遺贈とは、特定の財産を個別に指定して遺贈することです。
特定遺贈の場合、原則としてマイナスの財産を承継する義務はありません。
特別寄与分
特別寄与分が認められる行為とは、主に被相続人の財産の維持または増加に特別に貢献したと客観的に判断される労務の提供です。
特別寄与料の対象となる具体的な貢献には、以下のようなものがあります。
■療養看護
これは特別寄与分の中で最も多く認められる類型です。
被相続人の自宅介護を長期間にわたり無償または低額な対価で行い、本来外部の介護サービスや施設入居に必要だった費用を大幅に節約できた場合や、被相続人の病状が重く、家事のために家政婦などを雇うことが相当とされる状況下で、特別寄与者が家事を無償で引き受けた場合などが該当します。
■家業従事
特別寄与者が、被相続人が営んでいた事業や家業に貢献したことで、その事業の維持・拡大、ひいては被相続人の財産増加につながった場合です。
■財産管理への貢献
療養看護や家業従事以外にも、財産維持に貢献したと認められる場合は特別寄与分の権利が生じます。
たとえば、被相続人が所有する不動産の賃貸管理業務を、専門業者に依頼せずに特別寄与者が代行し、財産の維持に努めた場合などです。
まとめ
相続人ではない人でも、特別寄与分や遺言書による遺贈があれば遺産をもらう権利があります。
遺贈には、財産全体または割合を指定する包括遺贈と、特定の財産を指定する特定遺贈の2種類があります。
遺贈を受ける際は、相続税の2割加算や、包括遺贈における負債承継のリスクに注意が必要です。
特別寄与分は、被相続人の財産の増加・維持に、無償または極めて少ない対価で貢献することで認められる権利です。
相続でお悩みの際は、ぜひ弁護士にご相談ください。